新社会人や単身赴任することになった社会人は刮目してほしい。一人暮らしをはじめるのであれば、冷蔵庫と洗濯機は買ってはいけない。レンタル、特に大手引越し業者が扱っている家電レンタルサービスを活用すべきだ。

冷蔵庫と洗濯機を買わずにレンタルすべき理由は3つある。
- トータルコストを抑えられる
- 引っ越してきたその日にすぐに使える
- 機能性やデザインに不満がでにくい
では順を追って家電レンタルサービスを活用する利点を説明していこう。
1. トータルコストを抑えられる
冷蔵庫と洗濯機を買わずにレンタルする最大の利点はコストである。レンタルのほうがトータルコストが安くつく場合が多いので、ライフプランと照らしあわせて検討してみるといいだろう。その際には、購入費以外にもかかってくる「隠れコスト」を忘れないようにしよう。
- 購入費: 一般にレンタルのほうが安い。例えば筆者が利用したクロネコヤマトのレンタルの場合は「冷蔵庫 15,960円、洗濯機 13,860円」(2年プラン)で同等機を購入するよりも安く済ませることができる。特に結婚などライフステージの変化が激しい若者世代の場合は買い替えが不要になるためお得感が強くなる。
- 次回の引越し料金: 隠れコスト。冷蔵庫や洗濯機など大きな家電の場合は次回の引越しのことも考えなければいけない。冷蔵庫・洗濯機のあるなしで引越しのプランは1ランクから2ランクほど変わってくるので、だいたい1回の引越しで2〜3万円ほど余計に費用がかかることになる。レンタルの場合はそれが不要になる。
- 廃棄費: 隠れコスト。家電を廃棄する際には引き取りの配送料が掛かる。レンタルであれば不要。ただ、購入した家電は型式が新しければリサイクルショップが引き取ってくれるので家電レンタルの圧倒的利点というほどではないだろう。
2. 引っ越してきたその日にすぐに使える
これは意外かもしれないが大事なポイントだ。
「引越し直後なので冷蔵庫や洗濯機がなくて不便だ」という話はあるあるなので、そんな経験を自分自身でしたことがあったり、周りの人がそういう話をしているのを聞いたりしたことがある人も多いかと思うが、大手引越し業者が扱っている家電レンタルの場合はそれが解決される。
大手引越し業者では、引越しとあわせて家電のレンタルを申し込むと引越しと同時に家電の設置も行ってもらえる。入居と同時に家電一式が搬入・設置ができ、その日からすぐに利用できるというのは嬉しい限りだ。
これが仮に引っ越してから注文した場合、引越直後の忙しい時期に1週間は冷蔵庫・洗濯機なしの生活を強いられることになる。
3. 機能性やデザインに不満がでにくい
冷蔵庫と洗濯機はどの商品もだいたい同じ機能、同じ見た目。テレビやパソコン、テーブルやカーテンなどのインテリアに比べて「こだわりが少ない」というのが冷蔵庫と洗濯機の特徴だ。
変わってくるのは容量くらいだろうが、しかし容量についても賃貸住宅に一人住まいをするような世帯が必要とする冷蔵庫・洗濯機というのはだいたい一定のサイズになってくるため、こだわりがないのであればレンタルしても特段不便ということにもならないだろう。
おまけコラム: 3年が損益の分かれ目
冷蔵庫・洗濯機の場合はレンタルと購入で比較するとだいたい2〜3年くらいが損益の分かれ目だ。つまり3年以上引越しがないと決まっている場合は購入してしまったほうがお得ということになる。
しかし正直なところ、2年や3年以内に自分が引っ越すかどうかなんて分かっている人の方が少ないのではないだろうか。そういう場合、筆者としては不確実なのであればレンタルを選び、常日頃から「身軽」になっておくのがいいと考える。変化に対応できる柔軟な状態に自らを置いておき、チャンスが到来したときにいち早く動くという考え方だ。
いずれにせよ、たかだか家電ひとつの選び方であるが、その人の生き方・考え方が反映されるのが面白いところだ。
【FOLLOW-UP: 2015-04-01】家電レンタルを初めてかれこれ2年と5か月くらいが経ったのだが、3年目の更新のときに驚くべきことを知った。なんと、筆者が利用しているヤマトの家電レンタルの場合、3年目丸々使用すると、その後家電は無償でいただけるのだそうだ (その時点での返却もできる)。何ともお得な制度である。
おまけコラム: 冷蔵庫・洗濯機以外のお得レンタル商品
冷蔵庫・洗濯機よりは個人の趣味趣向がでてきてしまう商品であるため一概にはおすすめしづらいが、レンタルするのがお得な商品は他にもある。
- ベッド: 冷蔵庫・洗濯機をレンタルすべき理由と同じで、ベッドも重くかさ張るため引越し料金が高くなる。かつ、引っ越したその日に使いたい家具でもある。
- 照明・カーテン: 実は忘れがちだが大事な商品。照明がなければ夜になると生活できない。カーテンは特に一階に引っ越した場合にはすぐにでも取り付けたくなるだろう。そして次回の引越し先の物件の窓の大きさが同じとは限らないため、引越しごとに買い換えなければならない可能性が高い商品でもある。
- 自転車: 自転車は事故の保険や修理メンテナンスが面倒くさい。自転車が好きでなく、できるだけ手間は掛けたくないという人にこそおすすめできるレンタル商品だ。引越しの際もかさ張ってしまう。特に長距離の引越しの場合は自転車に乗って引越し先まで行くということができなくなるため検討したい。
後日談: 実際使ってみてどうだったのか
【FOLLOW-UP: 2012-11-30】冷蔵庫と洗濯機をヤマトでレンタルしてみたところ、すこぶる好調だった。特に冷蔵庫はなんの不満もない。洗濯機のほうは、黒いカスのような物が衣服に付着したのが気になった。これは黒カビだと思われるが、酸素系漂白剤で一度掃除するとゴミがでなくなったので、黒カビをすくうようの水槽網のようなものを用意して、一度使用前に掃除しておくことをおすすめする。
蛇足
賃貸契約やら引越しやら、ライフイベントで触れられるビジネスを見つめなおしてみるのはとても楽しいですな。
参考
- クロネコヤマト: 引越し業者でレンタルすると引越しと連動できるので手間が省けるうえ、値段もレンタル専売の会社と変わらない。筆者もクロネコヤマトを利用した。