ベスト10
- トマ・ピケティ『21世紀の資本』
- 要するに「21世紀初頭時点で資本について分かっていること総まとめ」で、素晴らしい仕事
- ビジネス、キャリア、資産運用、あらゆることのベースとなるデータが詰まっている。用語の定義→統計資料の分析→結論→提案と終始丁寧に展開していくけれど、各分析から学びがあった。本書の解説書もたくさん出ていてその需要があることも分かるが、当然かいつまむと本書の膨大な知見が抜け落ちるのでもったいなさはある。本書のうまみは r>g だけではない。
- 何らかの主義主張は「答えがまだ分かっていないから暫定でこの方法をとって検証する」っていう性質があると僕は思っているけど、この本では歴史から多くの「答案」を提示してくれている。大変な良書。
- デイビッド A パターソン『コンピュータの構成と設計 第5版』
- ベン・ホロウィッツ『HARD THINGS』
- 竜盛博『エンジニアとして世界の最前線で働く選択肢』
- 川上量生『鈴木さんにも分かるネットの未来』
- ジェレミー・リフキン『限界費用ゼロ社会』
- チャールズ・マッケイ『狂気とバブル』
- ジョン・ブルックス『アメリカ市場創世記』
- グラハム・アリソン『リー・クアンユー、世界を語る』
- 近藤麻理恵『人生がときめく片づけの魔法』
コメント
上位2冊は抜きん出ているが、なかでもピケティ本『21世紀の資本』は圧倒的な1位。ライフチェンジングとはまさにこのこと。ピケティ本なければこのエントリも書かなかっただろうな。
ピケティ本について個人的におもしろかったのは、株式のインデックス投信の期待リターンがなぜ5-8%程度に落ち着いているのかの歴史的裏付けがとれた点。
1-2%の実質成長 + 年2%のインフレ + リスクプレミアム
『コンピュータの構成と設計』、いわゆるパタヘネ本はKindle版があることを知って購入してちびちび読み進めた。買ったあとに気づいたけど、いま通っている大学院で受講している授業の教科書になっていた。
『アメリカ市場創世記』は同著者の『人と企業はどこで間違えるのか?』がよかったので読んでみたが、大恐慌のころの歴史を興味深く読めた。歴史はこういったストーリーテリングの形式だと読みすすめやすくてよい。
リー・クアンユーの本は、シンガポール旅行にいったときに同行した友人がおもしろそうに読んでいたので釣られて帰国後に読んでみた。開発独裁国家の存在はイデオロギーなんて大事じゃないかと疑問を投げかけてくれる。
ランクインしなかったなかでは『How Google Works』も読んだけど、ミーハー心を刺激された以外はあまり覚えていない。『Work Rules』も同じGoogle本だけど積読状態。
振り返ってみて驚いたのは全書ともにKindle版で読んでいたことですね。
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